2003/11/25(火)毒を作る子供でした
小学二年生ぐらいの時、毒をつくることがブームになったことがある。いや、ぼくの回りだけですが。
母親に薬の空き瓶をもらい、ラベルに油性マジックでどくろマークを描き、ヒキガエルとかコガネクモとかハチとかヘドロとかケムシとかキノコとかプラカラーとか正露丸とかコショウとか絵の具とか朝顔の汁とかの、それっぽいものを手当たり次第にぶち込んで、割り箸でグリグリこね回して完成。
で、やはり作ったら試してみたくなるのが人情っていうもの。
近所のバカガキにでも食べさせてみようか、吠える角の犬に舐めさせようか、川に流してサカナを捕ろうか、色々考えたのだが、どれも幼心に問題があるなと判断し、この毒はもっと寝かせて、大人になってから使おうと、蓋をして裏の空き地に埋めることにした。
穴をほって毒瓶を大切に埋めていると、近所のおばちゃんが通りがかり、「あら、お墓作っているの?」と聞いてきた。まさか「いや、来るべき将来のために毒瓶を埋めております」とは応えられず、モゴモゴしていたら、おばちゃんはその辺から花を摘んできて、供えて帰っていった。
白く可憐なドクダミの花は、毒のお墓にピッタリだった。
なんて書くと、実際に犯罪したときにやり玉にあげられるのよねえ。
毒を埋めた空き地は、今は駐車場になってます。