2005/10/08(土)レーシック(近視矯正)手術の体験談


2005年08月30日(火)

実は、目が悪い。確か小学生の頃は両目共に視力は1.5だったのだが、中学校を卒業するときには近視と言う不治の病にかかり0.4くらいになってしまい、ダイエーで人生初のメガネを買った。

メガネっ子。

その後も順調に視力は落ち続け、高校3年でコンタクトになってからは自分の視力がどんなもんかすら把握していないが、とりあえず裸眼だとどこにもいけないような視力な訳である。えっへん。

近視、大変不便である。まあコンタクトをしてしまえば目が乾くとかゴミが入ると痛いとか
以外は問題ないのだが、そのコンタクトをどんなに眠くても毎朝つけたり、どんなに酔っ払っていても毎夜はずしたりしないといけないのが大変面倒くさい。それに以前、何回かソフトコンタクトを行方不明にしてしまうという悲しい思いをしているために、現在は二週間の使い捨てタイプを使っているのだが、眼科に行っても一回に3か月分しか処方してもらえないので、定期的にコンタクト屋にいかないといけないんだよな。しかもいつもいっているコンタクト屋はコストコ幕張店という、クルマを廃棄した私がもう一生いかないようなところにあるし。

メガネはメガネで、目の前にあるレンズにピントがあってしまうようで肩が凝る。レンズが曇るのもイライラするし、踏むと壊れる華奢な作りも腹立たしい。それに私は眼球と眉毛が濃いのでメガネが全く似合わない。はいこれ大事。

そんな訳でこの近視っていうやつをどうにかせねばならないなあと考えているときに、「レーシック(LASIK)」という謎の手術法があることを知った訳ですよ。で、いろいろ調べていくうちに胡散臭さもモリモリあるけれど、すでに結構な人数がやっているし、腕のいい病院がわかればやってみようかなと。値段も決して安くはないんだけれど、というかかなり高いんだけれど、それでも自動車免許取得くらいまで下がってきたので、コンタクト代に年間3万使うと考えれば、きっと生きているうちにペイできるだろう。早く死ぬと割高だが、まあ死んでしまえばまあアレだし。よし、やろう。

で、まずは病院探し。基本的に出不精なので全部ネットで済ます。適当に検索かけてレーシックをやっている病院を片っ端からチェックするが、どうにも違いがわからない。病院のホームページでは当然どこもいいことしかいってないので、本当のところは口コミかしらねえと某掲示板とかをみてわかったことは、病院も大事だけれど、手術する先生も大事だということ。そりゃそうだ。大きな病院だと先生が何人もいるんだから、その中でも腕のいい先生、悪い先生はいるだろう。聞くところによると、眼科が専門じゃない先生が非常勤でやっちゃうようなところもあるらしい。それはちょっとねえ。専門外は結膜炎の治療でもイヤだぞ。

うーん、困った。そんなコアな情報調べようがないよう。身近に体験者とかレーシックに詳しい人とかでもいれば、いい先生が見つかるんだけれど。なんてことを職場で話していたら、斜め後ろに座っているTさんが、「私、以前病院関係の広告とかやっていたから詳しいよ」とブラボーな発言。レーシックに精通している先生も当然知っており、その先生ならまず間違いないとのこと。しかも女医さんだ。ひゃっほう。で、その先生は元々白内障などの手術をいろいろしていた人で、新しい技術取得のためにレーシック街道に足を踏み入れたという、バックボーンが確かな人らしい。総合格闘技でいったらレスリング出身くらい確かなバックボーンだ。たぶん。

その話を聞いてすぐに、その先生が勤める病院に電話をして、早速検査の予約。家の引き出しにしまってある大量の使い捨てコンタクトの予備が無駄になってしまうような気もするが気にしない。予約の際、当然先生の指名もする。指名料はとられなかった。いいことだ。

その際に、検査に関する注意事項を電話にていくつか聞く。眼球が正常な状態じゃないと正確な検査ができないため、一週間コンタクト禁止だそうだ。あと前日の深酒禁止。ああ、花金が。そして、ネットで調べた際に知ってはいたけれど、検査結果によってはレーシック手術の適用外の場合がやっぱりあるらしい。角膜の形とか厚みとか、なんかいろいろあるらしいのでが、そんなものは自信ない。せっかく決心してやる気満々になったのに、いまさらレーシック手術不可とかいわれたらかなり悲しいぞ。悲しすぎて視力落ちちゃう。でもきっと大丈夫。目玉のでかさは人並み以上だ。と自分を励ます日々がこの日より一週間続く。


2005年09月07日(水)

レーシックだレーシックだレースクイーンだシーカヤックだと職場で騒いでいたら、今回の先生を紹介してくれたTさんの元へ、仕事関係の営業さんがやってきた。この人も以前にTさんの紹介で私が予約した先生に手術をしてもらったという人だったりする。レーシック手術をした人を始めて生で見るチャンスなので、初対面なのにマジマジと眼球を見つめながらいろいろとお話を伺う。

なんでもこの人は使い捨てコンタクトを何日も使い続けたり、ろくにレンズを消毒しなかったりと、使い方が荒すぎて角膜がボロボロになり、医者にコンタクトの使用を禁止され、じゃあってんでレーシックを受けようとしたそうだ。とはいっても、レーシックはまともな状態の角膜じゃないとできないので、半年ほどメガネ生活を送って角膜の回復を待ってから手術したらしい。う、ちょっと心当たりが。あわあわ。そんなんでも0.03が2.0になるんだからビックリだ。なんだよ2.0って。アフリカのマサイあたりの人じゃないんだから。そんなすごい手術でも、かかった時間は片目5分、術後は目が少し乾くという程度で翌日からなんら問題なく過ごせているらしい。なんかずるい。


2005年09月10日(土)

一週間以上に及ぶ辛く厳しいメガネ生活を終え、眼精疲労の肩こりを抱えたまま都内某所にある某大手クリニックに到着。クリニックの入ったビルを見上げてちょっと酔う。うーん、でかいな。儲かっているのねえ。あんまり立派過ぎるのも癪に障るが、まあボロボロよりはずっといいかな。ラーメン屋の店構えじゃないんだから。エレベーターが銀河鉄道999みたいなのは機械の体を手に入れるための旅だからだろうか。ちなみにレーシック手術は保険適用外なので保険証は不要。身分証明書の提示もなかったような。 なので病院によって値段、サービスバラバラ。イメージとしてはカツラをつくるのに近いか。遠いな。美容整形とかの方が近いのかな。

ゴゴゴゴゴゴ。 ヒュイーンヒュイーン。

ホテルのような受付で名前を告げ、ロビーにて問診表やらなんやらに諸々記載して提出。ロビー、広〜い。普通病院のロビーっていうと爺さん婆さんが席を占領していて、あんまり居心地のいいもんじゃないけれど、さすが自由診療の病院だけあってかなり快適。だだっ広いロビーには10人程度の患者というかお客さんしかおらず、その上ペットボトルのジュースが飲み放題。何十万も払うのに150円のペットボトルで喜んでどうするんだっていう気もするが、うれしいものはうれしい。検査は三時間くらいかかるらしいので、がんばって10本くらい飲んでやると心に決め、ゆったりとしたソファーで原価が高そうな野菜ジュースを飲みつつおしゃれ雑誌など読みながら待機。漫画喫茶みたいなくつろぎ空間だなと。漫画ないけれど。

飲み放題!

程なくして名前が呼ばれ、視力等の検査開始。まずはコンタクトやメガネを作る際と同じように視力検査の類から。白衣のネエちゃん先導の下、まずは機械の中を覗き込み、オレンジ色の気球を見て謎の数値をはじき出す。続けてお約束の「C」の切れ目を当てるクイズ。クイズ?。固めに黒いシャモジを当てて、上、上、下、下、左、右、左、右、とコナミコマンドみたいな呪文を唱える。 裸眼だと電光板にある一番大きい「C」の文字もろくに読めなかったので、ネエちゃんがラウンドガールのように「C」と大きく書かれた紙を持って前進してくるという、ほのぼのとした検査になってしまった。「私がわかりませんといい続ければ、きっと君は私の手が届くところまで来てくれるんだね」と思うのだが、視力検査にならないので正直に答えたら2メートル手前でゲームセット。ちょっと残念。もっと目が悪い人には、きっとこのネエちゃんが西城秀樹のYMCAの「C」のポーズで迫ってきてくれるんだろうな。ちょっと萌えるかもしれないが、それはどんな検査だ。

そんな訳で、現在の自分の視力が右0.1、左0.07+軽度の乱視であることを初めて知る。勝手に0.2くらいだと思っていたんだけれど、実は結構悪いのね。初めて体脂肪率を量ったとき、20数パーセントというこれまた結構な値がでたのと同じような衝撃が私を襲う。これでも中程度の近視というやつで、レーシックによってコンタクトやメガネで矯正できるくらいの視力が期待できるらしい。ちなみにレーシックやっても体脂肪率は変わらない。あぁ。

その後、角膜のカーブとか細胞数の確認とか眼底撮影などの未知の検査を諸々おこない、瞳孔を開く薬を点して、薬が効くまでの間にしばしのDVD鑑賞。とはいってもエロでもグロでもなく、レーシック手術の種類についての説明。あるいみグロかも。レーシック手術には、通常のレーシック以外にも最近流行のイントラレーシックというのがメインで、そのほかにもウェーブフロントレーシック、エピレーシック、ラセック、フェイキックIOLなど諸々種類があり、角膜の厚みや近視の度合いなどによって向き、不向きがあるらしい。それらの手術内容の違いは、私に聞かれても分かりません。

テレビではマツケンサンバIII。きらきらとして目に悪い。

目薬が効いて瞳孔がパッチリと開いたところで医師との面談。ここで初めて憧れの先生とのご対面だ。結構きれい(主観)だ。茶髪だ。白衣だ。OK。ハアハア。挨拶もそこそこに、初対面なのに目と目で見つめあい、眼球の奥の奥まで覗かれる。検査スピードがチャキチャキしていてなかなかいい感じ。レーシックの手術は上手な人ほど手術時間が短いらしいので、ちょっと安心。もっそりもそもそした人じゃなくてよかった。診断の結果、眼球のカーブ、角膜の厚み、近視の度合いなど、どれも問題なし。大変健全な近視らしい。特に角膜が分厚いですねと褒められた。そんなことを褒められるなんて人生捨てたもんじゃないなと。人間、変なところに長所が隠れているものだ。どうせならもうちょっと分かりやすい長所だと助かるのだが。

手術方式は、私の場合、通常のレーシックでも、最近アメリカなどでは主流になりつつあるイントラレーシックでも問題ないということらしい。両者の違いは、前者がマイクロケラトームという「刃物」で角膜を切るのに対し、後者はイントラレースという「レーザー」で切るかの違い。確か。この先生の見解だと「どっちの手術をしても結果は変わらないのでは」との事。イントラのほうが料金が高いのだが、別に高いほうを強く勧められるようなことはなかった。イントラを勧める場合は、イントラでやったほうが良好な結果が得られるときだけってことね。この辺は病院や先生による気がするな。さて、どうしよう。

診断後、営業さんだかカウンセラーだかよくわからんが、私と同い年だという人と個室にて手術方式、日程などをご相談。レーシックかイントラレーシックか3秒ほど熟考した結果、オーソドックスにレーシックで決めてみた。ほら、安いから。いや、安いだけじゃなくて、某クリニックでは、イントラレーシックには「羞明(しゅう明)症」という異常なほどに光に対して過敏になるというイントラレーシック特有の合併症の可能性などが書かれていたのでね。第一レーザーより刃物のほうが好きだ。

まあ別の病院だとイントラレーシックのほうが術後の視力、合併症の発生率など優れているというところもあるし、私の担当医はどっちでもっていってるし、その辺はどのデータを信じるかっていう問題なんだろうな。宗派みたいなもんか。

日程については、やっぱり術後安静にしていたほうがいいということで、三連休初日の来週土曜日12時に決定。また、手術翌日、一週間後の検査の予約もこのタイミングでしてしまう。これによってせっかくのボート釣りシーズン3連休は眼科に通って終わることが決定。いや、いいんだけれど。この病院は土日祭日でもやっているので助かるなと。尚、手術までの間は手術に備え、コンタクトレンズの使用は不可。一日三回抗菌だか殺菌だかの目薬を点眼せよとの厳命を受ける。了解。あと手術当日は毛皮のコートや毛糸のセーター禁止。手術室のあるクリーンルームに毛がよくないそうだ。どっちも持っていないからOK。手術当日は猫とかも連れてこないほうがいいな。うん。

そんな感じで病院についてから二時間ちょっとで諸々終了。完全予約制だから待ち時間はそれほどないんだけれど、検査項目が多くて疲れたなと。瞳孔が開く薬がまだ効いていて、ピントが全然合わない。なんか度のあわないメガネかけているみたい。ふわふわ。太陽やら信号が必要以上に眩しいよう。

瞳孔が開いた状態。カメラが写り込んでいるな。 通常の状態。


2005年09月17日(土)

そんな訳でついに手術当日。諸々の都合により職場で睡眠をとり、そのまま直行という手術にふさわしくないスケジュールになってしまったのはご愛嬌。6時間くらい寝たからたぶん平気。この病院は手術の様子がモニターで見られるらしいので、せっかくなので歴史の証人として同行者を一名連れて行く。

病院に到着し、書類に判子を押したり、お金を払ったり、ジュースを飲んだりしたあと、再び視力などの検査、先生による診断を受ける。視力をまた測るのは、前回計ったときと視力が異なっていると正確な手術ができないからだそうだ。確かに。体調によって視力が落ちている場合もあるしねえ。私の場合は特に問題なしなのでOK。よかった。

さあ、とうとう手術だ。女性の係員に怪しげな個室へ連れて行かれ、ヘアキャップ、手術着、靴カバーなどのフル装備を装着。なんとなく小学校の給食係を思い出す。腹減った。

その後、手術に関する説明、および目薬による眼球の麻酔がおこなわれ、手術着を着た先生やら看護師さんやらが待ち構える手術室のベッドに移動。ベッドというか、歯医者の椅子みたいなやつだけど。手術室内はクリーンルームだけあって、よく冷えていて寒い。寒い寒いとこれからメスが入る目で訴えたらやさしく毛布をかけてくれたよ。

ここで再度先生より手術中の諸注意が告げられる。おとなしく目の前にある赤い光をじっと見ていればすべて先生がやってくれるらしい。手術中のまばたきは強制的に瞼を開かれているため無理だそうだ。うーん、なかなか、あれだ。まあ、任すしかないか。

麻酔も効いてきたところで、おまっとさんでした(愛川欽也風)と手術スタート。ちなみにここでいう麻酔は眼球の表面にしか効かない目薬タイプなので、手術の様子は全部見えるし聞こえるっす。怖いっす。

まずは右目から。顔に右目以外を隠すためのシートがかけられ、なんかの機械でググッと瞼をぱっちりと固定。麻酔をしているので「なんかされているな」という違和感はあるが別に痛くはない。 あとはじっと赤いランプを見ていればいいはず。うう。

ぐっと見開いたところで目薬(目が乾かないようにかな)をジャブジャブとかけられ、「マイクロケラトーム」とかいう金属でできた小さな金魚すくいの輪っかみたいなやつが眼球にぐいっと押しつけられる。ピーっとほぼ一周切れ目を入れてフラップという部分をつくり、
ペリペリペリってめくられる。あ、視界視界がぼやけた。うーん、痛くはないんだけれど、すんごい眼球に違和感がある。意識ははっきりしているので、今眼球の表面はがされているんだなあというのがわかるので、大変怖い。小心者なので胃がキリキリいう。貧血起こしそう。景気よく血圧が下がるよう。

続けてめくった眼球に緑色のレーザーがバチバチっと放射されて、眼球の漕げる匂いがうっすらと手術室に漂う。あまり食欲はそそられない匂いだなと。矢追純一のテレビ番組で見たキャトルミューティレーションって確かこんなだった気がする。あ、だんだん意識が遠くなってきた。

水晶体がミディアムレアに焼けたところでフラップが元に戻され、上からペタペタと柔らかい筆みたいなので撫で付けられたら片目終了。目がまた見えるようになってちょっとうれしい。自分は上を向いてボーっとしているだけなのにすっごい疲れた。なんか背中にすごい嫌な汗をかいているのが自分で分かる。

いい加減怖いのでもう帰りたいんだけれど、片目だけで帰る訳にもいかないので、ここはぐっとこらえて左目スタート。うーん、やっぱり焦げ臭い。がまんがまん。あ、貧血でクラクラしてきた。

そんな感じで手術自体は10分くらいで無事終了。時間は早いが密度が濃いぜ。ベッドから起き上がり、手術室内で先生による簡単なチェックをおこない、「きれいですね」といわれてちょっと照れる。いや、傷口がっていうことか。

手術直後でも目が見えないということはなく、なんか水中眼鏡をしないで水の中を歩いているようなモヤモヤした視界。手術室からでて仮眠室みたいなところへいき、手術着を脱いでリクライニングシートで目を閉じて休む。うーむ。精神的に疲れたので寝る。

休み始めて40分程経ったところでやさしく起こされ、むにゃむにゃと目薬を点す。目薬は3時間おきに2種類、明日の検査までは30分に一種類(睡眠中除く)と今までの人生で一番点さないといけないらしい。ちなみに目薬は点す順番が合って、それぞれの間隔を五分以上あけないといけないので結構面倒。

薬もりだくさん。他にもいっぱいある。

仮眠室から出て、今度は手術をした先生とは別の先生がチェックをして、本日の手術は無事完了。盛りだくさんの目薬、抗生物質、痛み止め、 外出用保護ゴーグル、寝る時用のカバーなどを頂き、もやもやした視界のまま保護用ゴーグルを装着して電車で帰宅。モニターで手術の様子を見ていた同行者の感想は「とんでもなく痛そう」だそうだ。どうやら患者の目線から見える手術風景より、外部から見る手術風景はえらいことになっているらしい。まあ手術なんてそんなもんか。

うーん、目の麻酔がきれてくると、そこそこ痛いな。耐えられないって程じゃなけれど、結構な鈍痛がする。鏡で見ると目が景気よく真っ赤になっているし。といっても私の目はちょっと酒を飲んだだけで真っ赤になるヤワな眼球なのだが。まあ眼球の表面をペリペリはがしたりレーザーをバチバチ当てたりしたんだから少しぐらい痛くて当然か。どれもこれもあれのため。うへへへへ。

まあまあ痛い。 そこそこ痛い。

地元の駅に到着し、手術直後だというのに異常に腹が減っているので、スーパーでさんま寿司とか稲荷寿司とかを大量に買って帰宅。手術の後は腹が減る。ついて早々ガガガっとメシを食い、早速もらった目薬を点して睡眠用のおしゃれすぎるスチール製の眼帯を両面テープで固定して寝る。これをしないと無意識で目を擦ってしまう場合があるらしい。危険危険。

鉄の眼帯。 かっこいいねえ。

横になってから三時間ほどで目が覚め、寝る前に装着した眼帯をイタタタタと騒ぎながら取ってみてびっくり。うわあ、大変なことになっている。なんということでしょう、顔と眼帯を固定していた両面テープに私の剛毛眉毛がタップリついているじゃないか。ガーン。

眉毛がああああ。


そういえば病院で眉毛が抜ける場合があるから気をつけてねって注意を聞いたような気がする。注意のしようがないよう。まあ、ちょっと抜けたくらいがちょうどいい眉毛量なのでいいか。

眉毛問題は置いておいて、視界の方はもうハッキリクッキリ、とはいかず、まだまだうっすら水の中。でもだ一眠りしただいぶ痛みはなくなった。目薬を点すと結構染みやがる。目から鼻を伝って口を通って胃に流れていくのだが、苦くて大変まずい。えらいまずい。こんなの食べ物じゃない。本当は明日までぐうぐう寝ているのが一番なのだが、精神的には大変疲れたのだが、肉体的には別に疲れていないので眠れない。なんかいろいろ不安になってきたし。目は冴えているのだが、目に悪いという理由から、本は読めない、パソコンは触れない、ウナギは釣れない、クルマもそれほど走ってない。おらこんな村いやだ。仕方ないので座禅とか始めるも5分と持たずに飽きる。ああ、することがないようとダダを捏ね、グダグダと睡魔が訪れるまで布団で物理的にゴロゴロする。ついうっかり「イニシャルD」の単行本を読んでしまったり、パソコン立ち上げてブログの更新をしたのは先生にナイショだ。今思えば素直に音楽でも聞いていればよかったな。目の手術の前は、落語のCDでも買っておくことをお勧めする。


2005年09月18日(日)

翌朝、目を覚まして眼帯をとると、やっぱり眉毛が大量に抜けている。まあそれは生まれ持った性(サガ)なのでいいとして、視界がそこそこクリアになっているし、充血も収まっているではないか。たとえるなら、二週間使い捨てのコンタクトを使い始めて三週間目くらいは裸眼で見えている。おお、すばらしい。眼の痛みもほとんど消えているし、充血もほぼ治っている。どうやら手術後辛いのは当日だけらしい。昨日と同様、目を酷使してはいけないので、布団の上でヨボヨボと過ごす。ヨボヨボ。

だいぶよくなったよ。

夜に術後の診断をしてもらいに病院へ。行く途中に気が付いたのだが、信号やらクルマのライトやらがやたらにまぶしい。そういえばそんな現象が起こりますよといわれていたな。まあでも夜の街が華やかに見えますねっていう程度なのでまあいいか。視力検査の結果は、右目1.5、左目1.0というなかなかの視力を記録。眼球の手術痕はきれいな状態らしい。でももうちょっと左目にがんばってもらい、シンメトリーな視力になりたいので家に帰って遠く遠くのお月様を見ながら更なる視力回復を本気で願う。今日は十五夜だ。あ、うさぎさんが跳ねた。


2005年09月19日(月)

三連休の最終日、もう眼球の痛みはほとんどなく、視力もだいぶ安定してきた。一応今週中は外出時のゴーグル、睡眠時の眼帯、一日五回3種の目薬は必要だが、それ以外は全然問題なし。さあ、明日から目を酷使しなくては。


2005年09月20日(火)

仕事復帰。ゴーグルつけて出勤し、午前中から字が書いてあるほうのキーボードでテレビが映らないほうのモニタにカタカタと文字を並べる。仕事中はゴーグル不要。最初のうちは特に問題なかったけれど、やっぱり夕方くらいには目が疲れてきたので早めに退散。早めにといっても八時過ぎているが。

もう問題なし。目が乾きやすいくらいで、特に問題なし。だた、左目は昨日より少しはっきり見えるようになったけれど、まだちょっと視力が弱いかな。右目はすんげー見える。5メートル先のハエの性格が読み取れる。あいつはきっとせっかちだ。 たぶん箸が手元にあれば、あのハエを捕まえられるな。ひょいパクって。

手術後、特に何事もなく時は過ぎ、今日は一週間検診。病院のある最寄り駅を降りて歩いていると、少し先でなにか赤いティッシュではないなにかを配っている人発見。ピピピっとレーシックアイでロックオン。コースを変えてさりげなく近づいていくと、「くるり」の赤い電車の箱をもらった。かわいい。中身はキャンディーが詰まっていた。飴玉もらってニコニコしていたら、100メートル先でさらにまた同じものを配っており、無事2個目ゲット。さすがレーシック。ところでくるりって誰だ。

病院到着。本日の視力は右目2.0、左目1.5となかなか見事なサイボーグっぷり。
サイボーグというか、細胞グーというか、とりあえずこれでパイロットになる夢を
諦めないですむんだと思うと涙が出てきそうだ。わはははは。
手術をしていただいた先生による診断でも問題なし。よし、これで明日はホームランだ。
目薬は今日から一日三回が二種、目が乾いたら使うのが一種類になった。
外出時のゴーグル、寝るときの眼帯もさよならだ。
次の来院は手術後一ヶ月の検診だい。


2005年10月8日(土)

そんな訳で、レーシックを受けた感想としては、金額的にはかなりの痛手だけれど、今のところ問題もないのでやってよかったかな。まだちょっと視力に対して脳が追いついていない感じで、遠くを見てからすぐ近くを見ると若干ピントが合うのに時間がかかったり、遠近感が分かりにくくなったり、体脂肪が増えた感じも若干あるが、これらは手術前からだったような気もする。手術の影響だと自分が思い込んでいるだけかな。まあどっちにせよ「気になるといえば気になる」レベルだけれど。いや、体脂肪は明かにヤバいかなあ。

手術時のキャトルミューティレーション体験はナカナカ恐怖だったけれど、ちょっと辛いのはその日だけだし、やっぱりメガネやコンタクトのいらない生活っていうのは身軽でよろしい。野宿とかする場合最適だ。こうなると視力だけでなく、じっと睨むと透けて見えたり、フェロモン光線が出たり、温度によって色が変わったり、オーラを測定できたり、夜間でも星の光だけで見えたり、防水、防塵フィルターに光学12倍ズームがついていたりといった装備も欲しくなるところだが、今のところそんなオプションサービスはつかないらしい。

病院や先生の対応もよかったし、ジュースは飲み放題だし、土日の検診もやっているし、もっと安いところもあったけれどこの病院でよかったかなと思う。まあ他の病院と比べることはできないのでなんともいえないが。もしかしたら他はジュース飲み放題以外にケーキ食べ放題かもしれないし。関係ないけれど、私が通っていた山形の自動車教習所は、毎回パンをくれたよ。

さて、不要になったメガネとコンタクトをどうしようかなと。
ところでくるりって誰だ。


買い物してして

こういうの好きかな