携帯生活


出演  広瀬 山崎

山形の大学生のお話です。

山崎 広瀬、おまえ父ちゃんにノートパソコン買ってもらったんだって。
広瀬 おう。よく知っているな。回覧板見たのか。これなんだけど、いいだろう。
山崎 すっげー。今のパソコンってこんなに薄いんだ。すっげー。なんかこれ持ってると「新人類」って感じだな。ちょっと使ってみてよ。
広瀬 じゃあちょっとだけだぞ、電気もったいないから。ええと計算機能が付いてるからかけ算してみるな。えっと32×14=  448!
山崎 すっげー、このパソコンさえあればもう電卓なんか持ち歩かなくてもいいじゃん。
広瀬 なあ、すげえだろう。小数点とかも使えるんだぜ。ソロバン六級の皆川もびっくりしてた。それに、ほらここ。時計が付いているだろう。時間がわかるんだぜ。日にちも。
山崎 おお、腕時計いらずじゃん。いいなあ。俺もパソコン欲しいなあ。
広瀬 おまえ、驚くの早すぎ。これだけじゃないんだぜ。携帯電話とつないでどこでも電子メールとかもできるらしいぜ。やり方さえわかれば。
山崎 電子メール!。おーマルチメディアじゃん。
広瀬 俺なんか鞄にこのパソコンと携帯電話をいれて持ち歩いているから、いつでもメールできるんだぜ。この村は携帯電波入らないけど。
山崎 すっげー。おまえどうしちゃったんだよ。アーバンライフじゃん。
広瀬 俺最近、携帯グッズにハマっているから。電話とパソコンだけじゃなくって実はもっとあるんだぜ。うちの近所にある、都落ちして戻ってきたよろず屋の三代目がいろいろ奨めてくれるんだけどさ。
山崎 なにがあるんだよ。見せてよ〜。
広瀬 じゃあちょっとだけだぞ、マネすんなよ。まずこれが携帯洗濯機。すげえだろう。石鹸つけてこのギザギザの部分で擦ると汚れとかが落ちるんだよ。全部木でできているから地球にやさしいし電気も使わないんだぜ。
山崎 すっげー。なんかこのギザギザかっこいいなあ。俺、たまにおねしょしちゃうからこれ欲しいなあ。
広瀬 まだあるんだぜ。今度のはちょっとすごいぜ。今まで誰にも教えてないんだけど。なんと携帯ハウス。
山崎 すっげー。ハウスって英語で家って意味だろう。家なんて携帯できるのかよ。
広瀬 できるんだよ。これもよろず屋から買ったんだけれど。これなんだ。
山崎 おー、農協の段ボールでできてるよ。スイカ用の特大サイズだ。
広瀬 これ東京とかで流行ってて駅のまわりとかでみんな使ってるってよろず屋がいってたんだよ。
山崎 すっげー。これ東京で流行っているんだ。なんかNHKのニュースで見た気がする。ちょっと入っていい?。
広瀬 じゃあちょっとだけだぞ、あ、もちろん土足禁止だからな。靴脱いであがれよ。
山崎 お、結構あったかいじゃん。段ボールだからクッション性もいいなあ。
広瀬 ああ、なんでも最高級の段ボール使ってるらしいからな。
山崎 おまえ、これさえあればどこでも生活できるな。
広瀬 これだけじゃないんだよ。実は。これには携帯セックスフレンドがセットなんだ。
山崎 マジマジマジ!。なんだよその携帯セックスフレンドって。あ、実はこんにゃくとかカップラーメンなんじゃねえのか。温度気をつけないとあぶねえぞ。
広瀬 ばかそんなんじゃないって。これなんだけどさ。山本とかには絶対秘密にしろよ。
山崎 これって、たしかに人型だけれどずいぶんペシャンコだな。こんなんじゃ俺ボッキーしねえって。
広瀬 ふ、これだから田舎物は困るね。セックスする前にはなにをする?キスだろ。キス。おまえしたことあるか。いいか、ここの部分にキスをしてっと。ぷ〜〜〜〜〜。はあはあ。ぷ〜〜〜〜〜〜。
山崎 すっげー。膨らんできたよ。うわ〜俺もうボッキーだよ。
広瀬 はあはあ。どうだ。いいだろ〜。南極2号っていうらしいんだけど、これで俺はもういつでもどこでもセックスできるんだぜ。
山崎 すっげー。なんかもうなんでも携帯できるんだな。
広瀬 そうだよ。いまの世の中なんでも携帯なんだよ。
山崎 すっげー。未来はバラ色だよ〜。


買い物してして

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