5/14(土)千葉県大六海岸で地引き網 調理
大漁である。大漁旗振り放題である。
トロ箱いっぱいに詰まった魚達を見てみんながニヤニヤしている。砂浜を走り回った疲れが体に心地よい。控えめに顔を出した太陽と少しまだ冷たい海風が火照った体に気持ちいい。ああ、楽しかった。さあ、お家へ帰ろう。
と思ったが誰も家に帰ろうとしない。あれ、もう地引き網は終わったよ。おっかしいな。あ、そうか、やっぱりみんな食べたいのか。よし、じゃああとはご自由に好きな魚を好きに食べてねとアバウトに伝えてフリータイムへ突入。別にフリータイムのあとに告白タイムとかの時間は用意していない。
ええと、とりあえず、まずはクロダイとメジナの血抜きでもするか。う、血抜きをして血が出るのは当たり前だけれど、こんな大きな魚の血抜きは実は初めてなので、思ったより大量の血がでてきてちょっと焦る。クロダイよ、お願いだからそんな目でオレを睨まないでくれ。恨むのなら地引き網をやろうと言い出したやつを恨んでおくれ。ああ、俺さ。
目が怖いぞ。 | ハラハラ。 |
うーん、扱い慣れない魚は勝手が違うな。よし、気を取り直して、捌き慣れたはずのカワハギをいってみよう。実はみんながカワハギを狙っていたのではないかという気もしないが、こっそりトロ箱から盗み出してさっさと自分のために肝和えをつくる。ああ、この皮の感触がとっても懐かしい。頭をもぎ取ってプリップリの肝を取り出したら、せっかくなので周りにいた人にカワハギの皮を剥ぐ楽しさを体験させてまわる。肝をさっと茹でて身と合えたら、ぬるい刺身は嫌いなのでステンレスのボールを氷の入ったトロ箱に突っ込んでよく冷やす。わさび醤油でペロンといただけば、口元がふにゃふにゃとゆるみっぱなしになること請け合い。「これ、おいしいよ」と渡した肝和えが再び私の元に戻ってくることは二度となかった。
カワハギを捌くのは楽しい。 | よく冷やして食べる。 |
続けて、クロダイ、メジナ、ボラなどの捌いたことがない魚シリーズをフィーリングで捌く。魚が新鮮すぎるため、身がプリップリしているため大変捌きづらい。でも食べたらプリップリしているため大変うまい。景気良く中骨に身が残るけれど、いいんだ。あとで地引汁にいれるんだもんと自分の手先の不器用さをごまかしながら刺身にしていく。死後硬直前に捌こうとするのが間違っているな。そして砂浜の上で料理をしているので、若干砂が入ってしまうのはご愛嬌。アサリだと思ってジャリッといわせながら食べてくれ。
砂が入って当然だ。テーブルもってないんだもん。 | ボラの刺身。あれ、クロダイかな。まあいいや。うまかったよ。ぷりんぷりんしやがる。 |
メジナはわさび醤油で合えてみた。夏のメジナなのに臭みゼロ。 |
白米欲しい。ちょっと魚捌くのを休止して、秋になると河原で芋を煮る習性のある友人達に大量の野菜と魚のアラを渡して地引汁作りを押し付ける。ほったらかしにしていた周りの人達を見てみると、みんなちゃんと自主的にお料理しているみたいで一安心。ビール片手にアジのタタキやら刺身やらフライやら、サザエのつぼ焼きやら刺身やらをつまみながら歩き回るのはとても楽しい。やっぱり白米欲しい。
火をつけるところから始まる。ブロック買ってきてよかった。 | アラを放り込む。微妙な絵だな。 |
野菜は大量。「大鍋2回分の量」というのを伝え忘れたため全部入れたから。 | 味噌で煮込む。 |
大根の葉っぱとネギを入れたら完成。うまい。 | ボラとヒイラギ。絵的には素敵。ボラは刺身だな。 |
事前に「アジフライが食べたい!」と無茶を言ったら本当につくってくれた。 | アジフライ。アオリイカが穫れたら日本一リッチなイカリングができたのに。くそう。 |
干物とかもつくる。 | ところでアジを捌いてみたら緑色の血が出てきたのはなぜだ。宇宙魚か。でもうまいから気にしない。 |
そんな訳で、海の側、砂の上、お日様の下で、延々穫れたての魚達をお腹いっぱい食べたさ。満足。
つづく
そう、あとちょっとだけ続くのです。