2002/8/15 山形県東根市で日本一太い蕎麦を食べる


だいぶ前の話だけど思い出したので。

一昨年の夏に友人と山形に旅行に行った時のこと。山形観光二日目の午後二時頃、昼飯に何を食べようかという話になり、せっかく山形まできたのでおいしい蕎麦でも食べようと盛り上がる。山形在住の某飲食店の店長にオススメのお店を訪ねると、店長曰く、「本当の蕎麦好きにはたまらない店」だそうだ。ほほう。

店長お勧めのその店は、山形県東根市の田んぼと畑に囲まれたのどかな場所にあり、店構えはいわゆる「隠れた名店」っぽくはなく、「田舎町の蕎麦屋」っていう感じ。まあ下手な名店(みつやとか)よりも、こういうところの方が実はうまかったりするんだよなと、ちょっと期待して店内へ

店内はお盆だからか、家族連れがいっぱい。みんな必要以上に店内でリラックスしている感じ。扱い的に海の家っぽいなあ。でも、店に入って右側には、蕎麦を打つための粉だらけの部屋があり、オヤジが黙々と蕎麦粉を練っている。どうやらちゃんと手打ちらしい。素敵。

メニューを一睨みした後、イナカの高校生丸出し(いい意味)で素敵な店員のねえちゃんを捕まえて、一番安いモリソバを注文。ドタドタドタと走り回る子供を二睨みながら、三週間遅れの週刊ゲンダイを読みながらしばし待つ。盛蕎麦への期待は大きい。

15分ほどして、さっきとは別の、イナカのおばちゃん丸出し(いい意味)で素敵な店員さんが蕎麦を運んできた。まず漬け物が置かれる。ほほう、自家製キュウリの浅漬けですか。こういうのはウレシイね。どうでもいいけど、学生の頃に入ったそば屋で、いきなり突き出しに「生プルーン2個」とか「黄色いスイカ4分の1」とかがでてきたことがあったな。ああ懐かしい。

キュウリ浅漬けの次に、お待ちかねのモリソバが登場のはずなんだが、おばちゃんが持つお盆の上にはドンブリが乗っている。あれ、注文間違えられちゃったかなと一瞬不安になるが、目の前に差し出されたドンブリを見て、そうきたかと一人納得。ドンブリにモリソバが盛られている・・・。いいけど。

どんぶりかよ。

まあでも、器に気を使わない分、味に拘っているのだろうと打ちたて茹でたてであろう蕎麦を眺めてみる。あれ、ボクが頼んだのは蕎麦だよな。これって蕎麦でいいのかな。蕎麦の麺っていうのは普通つまようじ位の太さだと思うんだけど、ここの蕎麦よく見るとは割り箸くらい太い。下手なうどんより太い。割り箸で蕎麦を掴むとズッシリとした重さが伝わってくる。「重い蕎麦」って初めてだな。

ふっとい。

蕎麦を二本ほど持ち上げて、ソバつゆに半分ほどチャプン。ズルズルズルっとすすりたいところだけれど、太いんで割り箸でモクモクモクと口に押し込む感じ。うん、そばがきの味がする。モフモフモフ。なかなか飲み込めないよう。

小学校の頃、ご飯は30回噛んで食べましょうと教わったけれど、ここの蕎麦は35回噛んで食べましょう。そば粉の味がする蕎麦。確かに細くて白っぽい東京の蕎麦より、蕎麦らしいっていえば蕎麦らしいのかな。ごめんちょっと私には立派すぎる。

私は「本当の蕎麦好き」ではないらしい。

買い物してして

こういうの好きかな