04/09(日)アカエイ料理 捌き方、茹でエイのバターソース、縁側のソテー、カルパッチョ、エイヒレ
※マネをしてエイに刺されたり、食あたりしたり、寄生虫を煩ったりしても責任持てません。すべては自己責任で。アカエイは本当に危ない生き物です。富浦湾のボート釣りにいて、初夏の名物、食べ頃サイズのアカエイを一匹捕獲。実に2年振りの収穫なので大変うれしい。いや、強がりでも冗談でもなく、このきれいな海でアカエイを釣りたかったのだよ。そりゃマゴチの方がうれしいんだけれどね。
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実は待望のアカエイ。 |
二年前にアカエイを料理したときは、どうしたものやら全く見当がつかずに富士屋ボートのにいちゃんがいった「煮て食うとウマイよ!」という言葉(その後、この言葉は外道を釣った人に対する流行語となった)だけを頼りに戦ったものだが、今回は違う。昨年、ついうっかり釣ってしまったサメを料理するときにも活躍した美味しんぼ17巻「エイと鮫」があるのだよ。この本を購入して以来、私の竿に食べ頃サイズのアカエイがかかるのを心待ちにしていたのさ。
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これさえあれば勝ったも同然。なあ、雄山よ。 |
さあ、この本を読みながら料理をすれば、私の胡散臭い料理の腕でも究極対至高の熱い対決が再現できるはず。なんてったて素材は新鮮だ。ええと、まずは捌き方だが・・・載ってねえ。料理の作り方が一コマとか二コマで書かれていて、ちっとも捌き方とかの肝心な部分がわからない。そうか、美味しんぼはクッキングパパとは違うんだよな。荒岩さんみたいに見開きページを使って説明してくれるなんてことはないのよね。
まあ、仕方ない。ならばこの私が「アカエイの捌き方 Style 2006」を開発するのみ。そうと決まれば後はフィーリング。とりあえずこのヌルヌルをどうにかしたいので、流水を当てながら、タワシでゴシゴシと両面を擦りまくる。うーん、予想以上のどす黒い粘液だな。やっぱり皮は剥いだ方がいいかね。
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あいかわらずレーダーに引っかからなそうな風貌。かっこいい。 | とりあえずタワシでゴシゴシ。 |
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ドローン。 | 裏面もゴシゴシ。 |
とりあえずヌメリがある程度なくなるまで擦ったら、続けて粗塩を大量に振ってさらに裏表3回くらい念入りに擦る。これで一応下準備完了のはず。このやり方が正しいのかは知らない。
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念入りに、念入りに。 |
念入りにヌメリをとり、一回り色が薄くなったアカエイをまな板に置いて、悩む。どう包丁をいれるといいのかねえ。とりあえず触診。なるべく内臓に触れないで身を切り離したいなあ。むむ、骨がこういう風になっているから、ええとわかった、頭から尻尾にかけて胴体とヒレの部分を切り離すのが正解と見た。なんか料理というよりは、工作っぽいな。
内臓の詰まった真ん中の部分はこのままサヨウナラしてしまおう。実はこの身に詰まっている肝を煮付けるとウマイとか、身と肝合えにすると最高とかいう噂もあるのだが、それは生命の危機とかがあるようなないような気がするので次回の課題ということで。次回があるのかはアカエイ次第だが。
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ヌメリを落としてさっぱりとしたアカエイ。 | 両翼をう失って別の生き物になってしまったアカエイ。 |
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両翼だけでも結構なボリュームだねえ。 | さて、ここからどうしよう。 |
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見事な筋繊維。真ん中に軟骨があるね。 |
さて、ここで美味しんぼを読み直す。まずは至高のメニューから。
以下引用。括弧内は私のつぶやき。
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使ったエイは北海道産のガンギエイ。 (アカエイじゃないのね)
新鮮なエイをビネガーなどを加えて充分にゆでて臭みをぬき、(などってなんだ)
その白身をほぐして、シェリー酒から作る酢、(そんなものはない)
溶かしバター、コショウ、塩を用いた温かいドレッシングで和える。(わかったような、わからんような)
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シェリー酒から作る酢っていうのがまったく正体不明だが、作り方はなんとなくわかった。茹でてバターだ。じゃがバターみたいなもんだろう。ええと、茹でる前に皮を剥いた方がいいのかな。つーか、エイの皮って剥けるのかね。とりあえず、なにはともあれチャレンジジョイ。キッチンペーパーで皮をつかんで、グッと力を入れたら・・・あれれメリメリときれいに剥けるじゃないですかい。ヌメリをよく洗い落とした成果だな。裏も表もメリメリと剥がしてやれ。ああ、楽しい。そしてこいつを、縁側の部分と、身の部分に切り分ければ、それはもう立派な高級食材だ。ちょっと自分を見直したぜ。
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めり。 | メリメリ。 |
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メリメリ。 | 表側。 |
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裏側。 | 身と縁側を切り分けよう。 |
次は、この内側の身の部分を「ビネガーなど」を加えて充分に茹でる訳だな。ビネガーって酢だよな。米酢でいいか。 「など」は、塩とローレルでいいか。「充分」は「10分」と置換し直してみる。茹で上がったら中央の軟骨から身を剥がしておく。ソースは、フライパンでバターを溶かして、バルサミコ酢、塩、コショウ。シェリー酒から酢をつくろうかと思ったけれど、シェリー酒すら家にないのだよ。シェリー酒ってなんだよ。尾崎豊とかそんなんか。泣ける酒だね、きっと。さて、これは冷たくして食べるのか、温かいうちに食べるのか。はてはて。
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熱湯に酢、塩、ローレルで茹でます。 | 軟骨から剥がします。 |
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バターにバルサミコ酢、塩、コショウを入れて煮詰めます。 | はい完成。 |
よし、完成。しかし、まずそうだなあ。茶色い身に、茶色いソース、そして茶色い皿。なるほど、唐山陶人作の「伊賀緑釉平鉢」が必要な理由がわかった気がする。冷やすか温かいまま食べるか悩んだけれど、せっかくなので温かく。
以下、美味しんぼからの引用。
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おう、なんと上品な……
身は柔らかいんだが、シャッキリして!
淡泊だけど、エイのうま味がじっくりとのこっているわ………
この羽二重餅のような歯ざわりがたまらないわ。
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ええと、羽二重餅っていうのを食べたことがないのでよくわからないけれど、とりあえずうまい。身はしっとりとしていて、脂っぽさが一切ないので、バターのソースがとても合うね。シェリー酒から作る酢っていうのだともっと美味しいのかしらね。ところで私は、今後羽二重餅っていうのを食べたときに「アカエイのような歯ざわりがたまらないわ」ということになるのだな。
さて、続きまして究極のメニュー。
以下引用。括弧内は私のつぶやき。
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使ったのは、九州のアカエイです。(アカエイの本場は九州か)
ゆでたあと、裏の白い皮は残し、表の黒い皮ははぎます。(えー、もう皮を剥いちゃったよ)
それをオーブンでかわかしたあと、少量のバターでカリカリに焼き、(でたな、オーブン!)
皿に盛ってから、パセリ、ケッパー、レモン汁をかけ、(ケッパーないよう)
仕上げに熱々の溶かしバターをたっぷりかけました。(またバターかい)
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よし、今度は2コマで紹介されていたからさっきよりもわかりやすいな。シェリー酒がどうたらとか書いていないし。ええと、エイの縁側を茹でて皮を剥げと。もう皮を剥いでしまったので、塩胡椒をして、このまま少量のバターで焼いてしまえ。うおー、なんか丸まってきた。おお、予想外の展開。これではひっくり返せないではないか。仕方ないのでコロコロと頃がしながら焼いて、不本意ながら蓋をして蒸し焼き。溶かしバターは至高メニューで食べたばっかりなので、パセリとレモン汁のみでいただこうかな。全然究極のメニューと違うものになってしまったが気にしない。
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両面に塩、胡椒だ。 | 少しのバターで焼くのだ。 |
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くるくるくるくる。 | ああ、筒状になっちゃった。 |
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仕方ないので蒸し焼き。 | パセリとレモン汁をかけていただこう。 |
以下、しつこいようだが美味しんぼからの引用。
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おう、この歯ごたえ!コリコリしている!
ほう、表面もパリッとしてこれは香ばしい!
これはどこの部分なんだ?
エイのヒレの部分、いわば縁側です。
コリコリするのは、ヒレの軟骨です。
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だそうですよ。で、実食したところ、確かに歯ごたえがコリコリしていて大変美味しい。この食感は他にはない感じだね。バターソースじゃなくてレモン汁だけなのでさっぱり食べられてかなり好み。ただ、蓋をして焼いてしまったので、イマイチ表面がパリッとしていないかな。そんな訳でやり直し。
軽く茹でたら良く水気を拭いて、電子レンジのトースター機能で表面の水分を乾かす。そして、少量のバターでドキドキしながら焼くと、ほら、今度は丸まらなかった。こっちの方がトースターで一回乾かしている分、表面がパリッとしていてさらに食感がいい。ぱりぱり、こりこり、大変満足。裏側の皮を残していたらもっと美味しいのかな。
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茹でる。 | 乾かす。 |
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焼く。 | まっすぐ。 |
エイはうまい。さて、まだ身が余っているのでここから先は完全な創作メニュー。というか適当。まずはせっかくなので生でいきたい。生で食べて大丈夫な魚なのかは知らないが。エイの内側の身を三枚におろして軟骨を取り除き、細切りにしたら塩、胡椒、レモン汁をかけて混ぜ、冷蔵庫で冷やす。そして、紫蘇の千切り、バルサミコ酢、醤油をかけて和える。ええと、たぶんアカエイの洋風刺身、なんだっけ、カルパッチョ?まあなんでもいいや。アカエイのしっかりした身をさらにレモン汁で締めているので、なんか鱈の内臓のキムチ、チャンジャみたいな歯ごたえになった。これはこれでとても美味しいなと。
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三枚に卸します。 | アカエイの刺身、カルパッチョか。 |
次、縁側、軟骨部分をぶつ切りにして、生姜、日本酒、醤油に漬け込んで、片栗粉をまぶして油で揚げて、竜田揚げ。
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漬け込む。 | 揚げる。 |
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できた。 |
軟骨がコリコリしていて普通においしい。けれど、普通過ぎる。アカエイである必然性がないなあ。ああ、わがままな私を許して。
さて、まだあるんだな。さすがアカエイ一匹。食べても食べてもなくならない。今日中に全部食べるのは無理なので、ヒレの部分を干物にしよう。確かエイヒレという乾物が世の中には存在したはずだ。水に塩を8パーセントに日本酒少々を入れたもの(この分量が正しいのかは当然知らない)にエイの縁側を30分ほど浸して、水気を拭いて冷蔵庫の冷気の当たるところに置いて干す。
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ドローン。 | 裏面もゴシゴシ。 |
で、放置して一ヶ月後。ガッチガチになって一応の完成を見た。ちょっと干しすぎたかな。
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できた。硬い。 |
で、作るだけ作ってまだ食べない。
まあ、そのうちそのうち。
ところでどっちの料理ショーでエイ対サメってやってくれないかなあ。
※マネをしてエイに刺されたり、食あたりしたり、寄生虫を煩ったりしても責任持てません。すべては自己責任で。アカエイは本当に危ない生き物です。