5/27(土)楽園で陸っぱりからメバルの夜釣り
ちょっと前に、ウナギ釣りをご一緒させていただいた、Dさん、キョウエさんの豪腕夫婦のお招きを受けて、陸っぱりからのメバルの夜釣りというのにいくことになった。なんでもそこは地元のごく一部の人にしか知られていない超穴場だそうで、メバルだったら餌の数だけ釣れるらしい。Dさん曰く「最後の楽園」だそうだ。防波堤からの釣りでメバルが入れ食い。にわかには信じられない話である。戦前の話か、あるいは東北奥地か、生け簀料理屋か。しかし、Dさんはそういう嘘や冗談をいうような方ではない。これは自分の竿で確かめなければ。自分の竿で確かめる、ちょっと卑猥な表現だ。
そんな訳で夕方出発。天気予報は割りと雨。負けない。お土産はペット用のウナギとダボハゼ。
都合により大荷物。 | ウナギとダボハゼを持っていくのだ。 |
某県某駅に到着。迎えに来てもらったお二人の車に乗り込み、一旦ご自宅へとお邪魔させて頂き、ウナギとダボハゼを用意されていた新品水槽へ放つ。
お出迎え。かわいい。 | ぴかぴかの水槽。 |
パンジャという名の猫と戯れ癒されたところで、Dさんの運転で釣具屋で餌を仕入れてから釣り場へと向かう。キョウエさんは自宅待機。なぜなら雨がザーザー降っているから。普通いかない。
10グラムってどのくらいだ。 | どぜうか。店長が江戸っ子なのだろうか。 |
雨だ、雨。 |
二時間ほど車を走らせて現地到着。大自然に残された秘境みたいな場所を想像していたら、うら寂しい工業地帯だった。本当にこんなところにメバルがいるのだろうか。ちょっと不安。
ここから先は歩いて海を渡らないといけないということなので、ウェーダーという腰まである長靴を履き、さらにゴアテックスの新品カッパを着込んで、全方向防水な格好になる。準備万端である。そしてふと気がつくと、Dちゃんともう一人、どこかでお逢いしたことのあるような方が準備万端でたたずんでいた。あれ、いつのまに。
全身防水。 | モザイクを入れてみました。 |
と、とぼけてみたが、Dちゃんの最寄り駅から合流していた修行僧だ。なんだかメバルを釣りに行くというよりは、新型兵器の図面を盗みに行くような気がしてきた。
男三人で盗み、おお、ルパンだ、ルパン一味。Dちゃんは足が細いのでルパン、私は釣り竿しょっているところがが斬鉄剣っぽいので五右衛門、不二子ちゃんはお家で獲物を待っているキョウエさん、そして修行僧はもちろんビジュアル的に銭形警部だ。あれ、次元はどこいった。
まずは雨がザーザーと降りまくる中、クロダイ狙いのDちゃんのためにカニを捕まえます。暗闇でカニを捕まえるのはなかなか至難の業です。そして、釣り場へと渡るためにヘッドライトをして移動。膝くらいまで海水に浸かりながら暗闇をいくのですが、足下がとても悪く、足首を捻りまくりです。そんなときに限ってウェーダーの靴底が剥がれます。海中歩きづらいったらありゃしない。最悪です。
真っ赤な〜バーラは〜アイツの〜唇〜。 | カニ。 |
足〜元に〜絡み〜つく〜海水。 | 海釣りというより渓流釣りっぽい移動。 |
8年くらい使い続けているウェーダー故障。 | 応急処置。 |
すごい量の困難を乗り越え、ようやく、ようやくメバル釣りのエルドラドへ到着。メバルが一投一匹釣れるんだよね、そうだよね、僕は信じているからね。
Dちゃんに念を押したところで釣り開始。釣り方は磯竿にスピニングリールで電気浮きつけて二本針にアオイソメ。こいつをひょいっと投げると、浮きが水中にヒューっと消し込むはず。はず。はず。はず。あ、本当に消し込んだ。さすがDちゃん、信じていたぜ。なんか本当に投げる度にアタリがある。合わせるのが下手なんであんまり釣り上げられないけれど、とても楽しい。えらい楽しい。雨がザーザー降っているけれど、そりゃもう楽しい。なんだここ、本当に現代の日本か。
雨の中がんばります。オス。 | 本当にメバル釣れた。 |
サイズアップ。 | クサフグは置いておいてと。 |
修行僧が投げ竿を出したら、アナゴとシロギスがセットで釣れた。テンプラセットだ。 | なんかソイの類がカニで連れた。 |
ちなみに我々をここまで導いてくれたDちゃんは、竿がありえないつまり方をしていて、一回も釣りをせず。。ご、ごめん。
これが抜けないんだ。 |
二時間もしないうちに餌のアオイソメがなくなってしまったのでルパンごっこ終了。「釣れすぎて餌がなくなって終了」なんていつ以来だろう。幸せだ。
メバル大量。 | 帰り、潮が満ちていてさらに辛くなっていた。 |
こわいよー。 |
心地よい疲れに身を包まれながらキョウエさんが寝て待つDちゃんの家に帰宅。その日釣れた魚を刺身にしてもらい、男三人、メス猫一匹でダラダラと深酒。そして翌日、昼過ぎに起きてキョウエさんの手料理を延々8時間いただき続ける。見たことのないような料理がいっぱいでてきて驚いた。そんな驚きを分かち合いたく、写真掲載。
Dちゃん作、メバルの刺身。 | あら、赤目になっちゃった。 |
カメラの紐に興味津々。 | ウナギにも興味津々。 |
水槽の中にいるのではなく、水槽の裏に回っている。 | ダボハゼにも興味津々。 |
ウェーダーを干します。芸術的に。 | オイルサーディンと牡蠣のオイスターソース煮。 |
ドライトマトとパプリカだったっけか。 | 魚とアサリのダシをゼリーにしたヤツ。名前忘れた。 |
ソイとメバルのカルパッチョ。 | 蛤のエスカルゴ風。 |
アスパラのグラタン。 | 豆。 |
憧れの一品、生しらすがサーファーの人から差し入れされました。 | メバルのアクアパッツァ。 |
アナゴのナンタラカンタラ。 | 豆をお土産にもらいました。達筆のレシピ付。 |
いやあ、美味しかったと。でも美味しすぎて、帰ってから同じ材料で自分が作った料理を見てなんだか悲しくなった。
私が作るとこうなる。あーあ。 |
メバル釣り最後の楽園は実在した。ありがとう、Dちゃん。ぜひ今年中にあと2回は攻めたい。でも次回いったときに、メバルを釣ろうか、投げ釣りやろうか、投げサビキやろうか、ヘチ釣りしようか、ブラクリやろうか、ルアーやろうか、延べ竿でいこうか、あー迷う。嬉しい悲鳴でもあげておこう。キャー。
ちょっと引っ越しをしようかなと思った。