1/3(火)初釣り カワハギ釣り
昨年末、ホテイさんという千葉在住の方から、2006年の初釣りにいきませんかとお誘いを受ける。釣りものの候補はとしては、今の季節だとアジ、タチウオ、アオリイカ、ワカサギ、カワハギ、シロギス、フナといったところ。どうせ釣るのなら食べて美味しい魚がいいですねということで、個人的に今のところ「世の中で一番好きな食べ物」である「冬のカワハギ」を釣りに行くことにした。よく考えたら、去年は一匹もカワハギを釣ってないんだよねえ。なので10匹釣る。事前に友人へ「カワハギを釣ってくるから食べにおいで!」とメールを送り自分を追い込む。なのでやっぱり15匹釣る。船宿は、「近い」という理由で浦安にある吉久というところに決定。ちなみに「乗合船に乗っての釣り」というのを、今まで「タチウオ&アジ」以外でやったことがないんだよねー。基本的には手漕ぎボートや近所の川で気ままに釣るのが好きなので。なので船釣りのちゃんとした道具がない。ボートの時は、水深も浅いので、キス竿でカワハギ釣っていたのよ。しかし、乗合船だと水深40メートルとかになっちゃうので、やっぱり専用竿が必要かなあと、元旦に山形から帰ってそのまま実家に帰り、兄からカワハギ用の竿を借りてくる。昨年11月に兄がこの竿でカワハギ釣りに行ったときは、3匹だったそうだ。3匹。縁起が悪いような気もするが、まあ厄払いのすんだ竿だと信じて生きよう。
船の出発は午前7時ということで、ホテイさんに6時過ぎに私の最寄り駅まで来てもらう。前日、なんか知らないが全く寝付けず、無駄な貫徹をしてしまった。ほら、お正月だから。本日のメンバーは、前回のわかさぎ釣りとまるっきり一緒。前回はこのメンバーでワカサギが大漁だったので、きっと今日もカワハギが大漁だ。目指せカワハギ20匹。ああ、だんだん目標値が増えていく。
いまだビニールのとれないシート。 |
路地をクネクネと進んだ先にある船宿に着くと、駐車場は超混雑。お正月特別価格9000円(通常と一緒)の釣り船代を支払い、ガッチガチに凍った船におっかなびっくり乗船。すげえ滑る。正月早々つるっと滑ってちゃぽんとかやりそうだが、ここはグッと我慢。まだカワハギ釣っていないし。私たちの釣り座は船宿に着いたのが出船の30分前だったので、右側一番前に4人。タチウオのときと一緒だな。船っていうのは、前にいくほどよく揺れるので、後ろに乗り込みたいところだけれど、今日は風も穏やかだし、船酔いするような繊細な三半規管を持っている人もいないので問題無し。さあ、出発だ。行き先は、知らない。
満員御礼。 | ちょっとおっかないぜ。 |
未知という名の舟に乗り〜っていうのを「無知」と覚えていた。 | ガチガチに凍っております。 |
週魚晩「くるくるクルッター」。素敵なネーミングセンス。 | 手袋二重にしてみたが、エサを掴みづらいのですぐに内側は外した。 |
ホテイさんが持参したカワハギ職人。効果はいかに。 | 出発。 |
今回の同行者は、全員が事前のリサーチを一切やっていないので、どこが釣り場なのかは全く知らない。まあ、きっと船長さんがいい感じの場所に連れて行ってくれるのでしょうってことで、寒いのでさっさと船内に移動。ちょっと油臭い難民船風のデッキ内で、飯を食べたり、うたた寝したり、お外の景色を楽しんだりしながらウダウダと到着の時を待つ。カワハギだから30分くらいで着くかなあと思ったら、片道2時間近くもかかってしまった。もう九時じゃん。修行僧曰く、「浦安から乗っても竹岡から乗っても大津から乗っても、結局同じ場所で釣るから、現地から遠い程船に乗っている時間が長いし、船の油代がかかるので割高」との事。車で移動する時間と、船で移動する時間のどっちをとるかっていう事か。う〜ん、現地付近から船に乗った方が釣りをしている時間が長いのでうれしいのだが、帰りの運転を考えるとなあ。車のガソリン代もかかるし。って私は運転しないのだが。まあ次回の課題にしよう。さあ、釣りだ。
余談:「せんちょうさん」を「船長さん」と変換しようとしたら、次のような候補が出た。
さっさとデッキに移動。 | 結構狭いぞ。 |
ちょっと密入国風。 | 三つ編みしたモンゴル人みたいな人がいた。 |
吉久特性弁当400円。 | 外にでてみた。。 |
「初」じゃないけれど見事な日の出。 | 羽田からの飛行機。 |
海ほたるかな。 | タンカー。大和ではない。 |
運転席を覗くとGPSがあって現在位置がわかるので楽しい。 |
今日は天気も穏やかだしきっと大漁だなっとデッキから一歩外に出てみれば、さっきまでの穏やかなお小春日和からうってかわって、強風吹き荒れる冬の大海原。船がガッコンガッコン揺れやがる。しかも私たちの釣り座は船の先頭。上下に二メートルくらい揺れ続けるのでエサを付けるだけでも一苦労。冗談抜きに油断していると海に落ちそう。この船、手すりの位置がとても低いし。なんだかさっきまで20匹釣ると張り切っていたのに、正月早々坊主の予感大。うう。
まあ、どんな天候でもやるしかねえやな。雪が降っていないだけ良しとしよう。カワハギ釣りっていうのは、正確に底をとって、繊細なアタリを見逃さずにエイヤッと釣り上げるのが楽しいんだけれど、アタリを感じる余裕ゼロ。いくら海底にオモリを付けても、船が上を向けばオモリはピョーンと跳ね上がるし、船が下を向けば糸が弛んでアタリがわからない。カワハギ釣りはえさ取りとの戦いなのに、エサが激しく上下しているので、カワハギがエサに追いつけないらしく、エサもろくにとられない。こんなんで釣れるかーと叫びそうになったところで、4人の中で一番後ろ側に座っていた、なぜかクロダイの筏竿でやっているホテイさんが2匹続けて釣り上げた。あれー。そして投げ竿で釣っているアキラさんはリュウグウハゼやらトラギスやらを連発後、大きめのカワハギを釣り上げた。あれー。船の先に座る修行僧と私は未だにゼロ。あれー。きっと場所が悪い。うん。
修行僧よりお年玉として、「一瞬電動っぽいけれど実は手巻きのPE7号270メートルが巻いてあるタチウオ手巻きにピッタリのリール」をいただく。ありがとう。でかいな。 | 風がすごいぞ。 |
とりあえず、がんばってみる。 | あれー。 |
いろんなところから船が集まってくる。 | リュウグウハゼ。 |
カワハギ。いいな。 | 波のすごさが伝わらないのが悔しいです。 |
えーんえーんと泣いても誰もかまってくれない。みんな自分の事で手一杯なこの状況。アタリをとる事を諦めて、せっせと空合わせをしていたら、とうとう来た。今年初のアタリ。まだ一匹も釣れない修行僧を横目にニヤニヤしながらリールを巻くと、上がってきたのはもちろん本命のカワハギ。ちょっと小さいけれど。針が背中に刺さっているけれど。今年初の魚はスレかあ。ヘラブナの競技会だったらノーカウントだよ。まあ、とりあえずボーズじゃなくて本当によかった。これで今日の最下位は「おれ、釣れないキャラじゃないのに。おかしいなあ。」とつぶやいている修行僧に決定だな。2006年、時代は変わったのだよ、とかいっていたら修行僧にも一匹きやがった。しかも針はちゃんとお口だ。これで一応、今回のメンバー全員が本命を釣ったのか。いやあ、めでたい。一人だけスレの人がいるが気にしない。そしてアキラさんは一人黙々と外道を連発し続けている。今年のアキラは何かが違う。うん。
背中に針ですか。肩こりかしら。 | ありゃ、釣れたのね。 |
外道連発。 | 「URAGA」だそうだ。 |
午後一時いい加減風が強くなってきたので早上がりとなった。最後の一投、修行僧にアタリがあり、必要以上の笑顔で釣り上げたのは、今日一番の、クラカケトラギス(修行僧談)。「ああ、新年早々オチが中途半端だ」と落ち込む修行僧。いや、別にお気遣いいただかなくてもいいのだが。確かにオチとして弱いが。カワハギ一匹、多くても二匹という虚しい釣果にシクシクと泣きながらデッキに移動。さすがに徹夜明けなので2時間の移動時間一度も起きずに熟睡。ケツが痛い。船宿に戻ったら、お正月という事でお年賀のカレンダーと海苔をいただいたよ。もちつきの時にでも持っていこうかな。
最後に釣れたクラカケトラギスに貪りつく男。 | ウトウト。 |
海苔とカレンダーもらった。 |
冷たい海風としょぼい釣果に冷えきった身と心を温めるため、みんなでラーメンを啜ってから帰宅。カワハギは一匹だけだったけれど、ほら、帰りのラーメン屋に素敵な「亀の甲だわし」があったし、夕焼けに富士山と飛行機雲三つが見えたし。きっと今年はいい一年になるさ。ならないと困るさ。お願いだからなってくれ。今年一年といわずに死ぬまでずっと。なあ俺よ。
「亀の子だわし」ならぬ「亀の甲だわし」 | 右に富士山、左上に飛行機雲3つ。たぶんめでたい。 |
帰宅途中、釣れなかったので飲み会中止のメールを配信。ごめんね。そして翌日、一人カワハギ定食。次はきっとヒラメやらタイやらが大漁のはず。うんうん。