2009/9/5 ライトタックルのビシアジ釣り‐ポロリもあるよ@伊藤遊船

ライトタックルのアジ釣りがしたい

急に休みがとれたので、釣りにいくことにした。

行きたかったのはライトタックルのタチウオ釣り。水深30メートルくらいの浅場でやるタチウオ釣りはヒキがダイレクトでとても楽しい。だがしかし、よくいく小川丸のサイトを覗いたらすでに深場でのヘビータックルに変わったっぽい。

深場のタチウオ釣りは、冬場に大津へ手漕ぎボート乗りにいって、風で出られないときに勢いでやる釣りと決めているので却下だ。となると、カワハギはまだ早いし、ここはやはり富浦あたりで手漕ぎボートだろうか。

高速道路も安くなったし、久しぶりにマゴチでも釣ってやるかと思ったのだが、いやマゴチを釣ったことはないけれど、帰りの渋滞も怖いので今日のところはかんべんしておいてやろうかな。一人で富浦までいくのがかったるいのだよ。

となるとあれか、江戸川放水路でボートハゼなどどうだろう。よし、ボートでハゼを1000匹釣って調理に困ってやろうと伊藤遊船のサイトを見たら、ライトタックルのアジ釣りをやっているじゃないですか。おお、ライトアジ。重いビシを電動リールで引き上げる建設現場みたいな釣りではなくて、大津あたりの手漕ぎボートでアジを釣るのと同じくライトタックルときたもんだ。

ライトタックルのアジ釣りというと、神奈川の八景あたりからよく出ているイメージだけど、千葉からも出ているんだったらそっちの方が近い。ということで、佐島からカツオの一本釣りにいってきました。

という冒頭の長いボケでした。結局ライトタックルのアジ釣りです。

この時期はハゼ釣りのお客さんがいっぱい。
猫がくるたびに大きくなっている。

日焼け止めで失敗する

空いていた左舷の真ん中辺に場所をとり、出船前に身支度を整える。九月とはいえまだまだ紫外線は元気いっぱい。私は太陽を浴びた量と体調が反比例する引きこもりのもやし中年なので、長袖長ズボンはもちろんのこと、帽子をかぶり、首にタオルを巻いての完全防備。1980円で買った偏光サングラスは家のどこかにあるはずなのだが、残念ながら見つからなかった。どこいった俺のサングラス。

帽子のツバが無駄に広いぜ。

そして大切なのが日焼け止め。いつもは一番安い水溶き白玉粉状のやつを使っているのだが、今日は薬局で安売りしていたスプレー式のやつを買ってみた。

コパトーンってなんだか甘酸っぱいよね。匂いじゃなくてイメージ的に。特に思い出はないけれど。

まずは生っ白い腕にシュー。なるほど、これは虫よけみたいで塗りやすい。スプレーなので腕にかからなかった分がもったいないような気がするけれど、ちょっとスースーして気持ちいい。これいいな。

今年は日焼けをしていないと思ったけれど、こうやってみると結構焼けているな。元が白すぎるだけか。

両腕にまんべんなく塗ったら次は顔にめがけてプジュー。

イタタタタタタタ。

染みる。ものっすごい染みる。

瞼が痛い。そして唇はもっと痛い。

腕だとちょっとスースーするくらいだったので油断したが、粘膜に直接スプレーしてはいけない。こいつはちょっとした防犯スプレーだったらしい。それにしても痛い。

まわりのおっちゃんたちにこのパニックを気づかれないようにタオルでぬぐいつつ、痛みをこらえながら裏書きを読んでみたら、「顔に使用する場合は、手にだしてから塗れ、瞼などの粘膜には塗るな」と、よく考えれば当たり前のことが書かれていた。釣りをする前からこんなんでどうする。

注意書きは問題が起こってから読む派です。

ライトタックルの仕掛けなど

そんな日焼け止めの話はいいとして、ライトタックルのアジ釣りである。手漕ぎボートだと全部自分で持ち込まないといけないが、伊藤遊船の場合は天秤とコマセカゴと30号オモリが無料でレンタルできる。コマセも餌のアオイソメも付いているし、仕掛けも受付で売っている上、足りなくなったら船の上で買えるから超らくちん。第一寝ていれば釣り場に着くというのが手漕ぎボートとの違いである。まあ手漕ぎボートでも二人で乗ったら自分で漕がないんだけどさ。そんな面倒くささいっぱいの手漕ぎボート釣りも大好きなんだけどね。あー、なんか無性に手漕ぎボートに乗りたくなってきたぞ。手漕ぎに乗ったら逆に乗合に乗りたくなるんだろうけどさ。面倒くさいな自分。

これを一式借りられます。買うと結構高いんだよね。
クッションゴムはお好みで。アジでハリスが切れるっていうのはまずないけど、万が一の大物に備えてつける派です。
これは船宿のではなく、上州屋で買ったやつ。釣り具屋にいくといつ使うのかわからない仕掛けを買ってしまうのはなんでだろう。この前、気が付いたらタチウオとアジとカワハギとマゴチとアマダイの仕掛けを買っていた。
手漕ぎボート横をゆっくりと通過。ハゼ釣りもいいなあ。
コマセはイワシのミンチ。なかなかパンチのある匂いなので、最初は指に着くとへこむのだが、すぐにどうでもよくなる。なんだか餃子をつくりたくなってきた。
つけ餌にはアオイソメが支給されます。これを一センチくらいに切ってつける。
冷凍庫に眠っていたオキアミを持ってきてみました。これできっと一人だけ入れ食い。

久しぶりのお祭り釣法が炸裂!

船はアクアライン近く、木更津沖で停止。船長の合図で仕掛けを入れる。餌はとりあえずオキアミをチョイス。

うん、潮が速いね。

今日は大潮。1.2号のPEライン(前にマゴチらしき魚に二回ぶっちぎられたので新しく巻きなおした)でも結構な勢いで流される。

釣り方はサミング(眼つぶしではない方)しながら底まで仕掛けを落としたら、船長に指示に合わせて1~2メートル巻き上げ、たまにコマセを出しつつ誘いをかけてあげて、しばらくしたらコマセを詰めなおすという繰り返し。下は砂地らしく根がかりは一度もしなかった。水深は20メートル前後と浅い。

まあ潮が流れている時の方が魚が釣れるよねとか思いながらコマセを振っていたら、一投目からぐっと竿先が沈んだ。あらめずらしい。

竿はマゴチを釣るために買った1.8メートルの6:4調子。マゴチ以外の魚は割と釣れる。乗合で使うにはちょっと短いかな。

アタリがあってからリールを三回巻いたところで、サビキ仕掛けでやっていたお隣さんとのお祭り開催中であることに気がついた。一発目からお祭りかー。ワッショイワッショイ。

潮が速いとどうしてもねえ。

仕掛けをほどいてもらい、すみませんといいながら仕掛けをあげてみると、あらやだ、アジが一匹付いていた。しかも食べごろサイズだわ。人はこれを「お祭り釣法」と呼ぶ。隣の人、ごめんなさい。

とりあえず一匹は一匹。仕掛けが駄目になったけど。

なかなか順調に釣れていたんです

餌がオキアミなのが効果的なのか、ポンポンとまわりの人よりいいペースで今日は釣れている気がする。この分だったら竿頭かしら(釣り人だじゃれ)。しかも釣れるアジがことごとくいいサイズで釣りがいがある。

コマセを振って、かるく竿をあおって誘いを入れると、そこにアジがクンクンクンと当たるわけですよ。ライトなタックルにですよ。これが面白くない訳がない。ちょっと最近腰痛気味なのでボートと違って立ってやれるのもいいね。でもやっぱりボートもいいなー。ボートに慣れていると、船が大きい分だけ水面がちょっと遠く感じるんだよね。

ひゃっほうなサイズ。
こんな日はビールがいいよね。でも車だからノンアルコール。ノンアルコールのビールってなんで甘いんだろう。でもまあ気分は少しでるかな。

三匹、四匹とナイスサイズを積み重ね、五匹目にダイナマイトサイズが掛った。いつもの流れだとここでサメとかエイとかいらん魚が掛るわけだが、今日はちゃんとアジである。水面まで上がってきたそいつは優に30センチを超えるマグナムアジ。ダイナマイトとかマグナムとか、関西や東京などの地名が名前のプロレスラーみたいだが、アジである。

よっしゃ今日は調子がいいなあとハリスを持ってひょいと抜き上げようとしたら、…フッと軽くなった。

あああああああああああーーーーーー。針からポロリと外れたーーーーーーー。アキラのばかー(久しく会っていない友人にやつあたり)。
※タイトルのポロリはこれのことです。

そういえばアジって口が切れやすいんだった。最近キスとかアナゴとか、掛ったらまず外れないような魚ばっかり釣っていたので、抜き上げ方が雑になっていたみたい。あわあわ。あ、船長が苦笑いをしている。すみませんすみませんすみません。

思えばこれが運命の分岐点でした

ばらしたときはまた釣ればいいやと軽く考えていたのだが、いや考えようとしたのだが、このポカをきっかけに、珍しく持っていた運がきれいさっぱり逃げていき、ここから全然アジが釣れなくなった。いや全然っていうのはオーバーだけど、今までの半分以下のペースである。逆にまわりの人たちのペースがアップ。ああ人生はシーソーの原理。

たまに大物が掛ったと思ったらイシモチ。まあこれはこれでうれしいけれど。船長がまた抜き上げで失敗されたらたまらんと思ったらしく、わざわざ網ですくってくれたぜ。ああ永遠の素人釣り師。

イシモチ。個人的には真冬にボートで釣るイメージがある魚です。

その後もなぜか外道が連発。一人だけオキアミ使っているからかな。そしてそれらを全部船長がだまって網ですくってくれる。ご心配をかけてすみません。カマスが釣れた時も網ですくってもらったんだけれど、魚が細すぎて網の目からスルッと落ちて恥ずかしかったのは内緒だ。

恥ずかしいから網の目から落ちないでください。
お約束のサメ。こいつはさすがに網ではなく抜き上げたよ。すぐ内臓を抜いてキープ。干物にすると割とうまいよ。

そして潮が止まった

昼ごろになると、あれだけ横に流れていた道糸が真下にストンと落ちるようになった。このほうが釣りやすいのだが、潮が動いていないので魚は釣れない。

全体的にまったりとした空気の中、釣果は増えずに摂取カロリーだけが増えていく。

漬物のついたおにぎりって、いいよね。
五個入りの薄皮シリーズって、いいよね。
それにあわせるのは、ミルクティーだよね。
そして道糸が真下に落ちていく。カワハギ釣りでもやっている気分だ。
どんよりとした船上。メリークリスマス。

そしてまたハッスルタイム突入

今日はこのままだらだらした展開で終わるのかなと思ったら、午後二時頃になってまた潮が動き出し、ハッスルタイムに突入した。ただ、この群れのアジは手のひらサイズが中心。するとベテラン勢はこぞってサビキ仕掛けに切り替えて、九月だというのに鯉のぼり状態でアジやらサッパやらを釣りあげている。状況判断の速さが釣果の差ですかね。

サッパ名人もびっくりの釣れっぷり。みんなサッパは逃がしていたけどね。

食いが立っているときはサビキが有利。でもまあサビキで釣れるんだから餌釣りだってもちろん釣れるよねと餌釣り続行。だってサビキ持ってきてないもん。餌釣りでももちろん釣れるけど、なんだか数が伸びない。朝から感じていたのだが、やっていてしっくりとこない。コマセが入れづらい。どうも段取り・導線が悪い気がする。なんだろうこの違和感。なんか俺だけ釣りが下手だ。

あー。わかった。

この写真、大きな間違いが一つあります。

そういえば、コマセバケツは外に向けてセットするんだった。

あー、だからなんかやりづらかったんだ。

このセッティングが正解。

船を走らすときは内側にないとしぶきが掛っちゃうので最初は内向きにセッティングされているけれど、釣り場に着いたら外に向けるんだった。で、魚がかかったら竿の長さ分余らせて道糸を巻き、この外にあるバケツにビシにおいて、ハリスを手で持って抜き上げるんだった(あくまで私のやり方ですが)。最初からこうしておけば、きっとあの時のでっかいアジもばらすことなく、運も逃げずに、今頃クーラーボックスはアジでいっぱいになり、石井さんにアジの干物を送ることができたであろうに。

この間違えに気がついたのは、沖上がりの30分前だったという。

バケツを外に向けたら、また釣れ出しました。

そんなわけで結局アジは14匹。でもまあ良型主体だったので満足である。やっぱりオキアミを持参した効果は大きかったなと思って、家に帰ってから伊藤遊船のブログでその日の釣果をチェックしたら、14匹ってスソなのね。オキアミの意味なし!というかやっぱり腕が悪い!

オキアミ、釣れることは釣れるけど、どうにも餌持ちが悪いので、気がつくとカラ針をぶら下げていたのが悪かったかな。まあビシアジなのだから、こまめに仕掛けを巻き上げればいいだけの話なんですがね。

アジ、イシモチ、サメ、カマス。サバが釣れたら五目達成だったのに。
木更津沖から船宿まで一時間くらいあるので、その間に釣った魚のうろこと内臓を処理しておくと、帰ってからすごい楽だよ。
おつかれサマンサ。
今日の船宿サービススープはホンビノスでした。
そして伊藤遊船といえば猫。茶トラもいたのかー。
やーめーろーよー。と言われている気分。でもつつく。

突撃!自分の晩ごはん

釣った魚は基本的に全部自分で料理します。そしてウナギやカメやなんやらと分かち合うのございます。

そんなに釣った感じはなかったけれど、クーラーボックスから出してみると結構な量だね。
釣りバックの奥からつぶれたナイススティック発見。イマイチ釣れなかった理由はきっとこれだ。
イシモチは酒蒸しにしたのだが、脂が乗ってなくてイマイチ。やっぱり冬の魚だな。揚げるかソテーにして、油を足してやればよかった。
アジフライを作ろうとしたのだが、パン粉とか卵を用意するのが面倒になっててんぷらにしてしまった。うまいよ。
アジの刺身。うまそうなんだけど…

アジの刺身がね、これがね、なんとね、それほどでもなかったんですよ。いや、私が設定しているハードルが高すぎたのかもしれないけれど、予想していたよりはうまみが少ないというか、脂が感じられないというか。薬味や味噌とタタキにすればよかったかなーと思ったところで次の日ですよ。

あえて同じように釣ったアジを刺身にしてみたら、これが昨日とは別物。うまみ数倍。ねっとりとした身がうまいんだ。これなら刺身で全然OK。アジの状態やサイズ、そして好みにもよるんだろうけれど、私は一日冷蔵庫で寝かしたアジのほうが好きだなあと思った次第でございます。

写真で見てもよくわからんとは思いますが、味が全然違うんですよ。

 

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買い物してして

こういうの好きかな