2009/6/21 大雨の中、クルマエビ餌でのマゴチ釣り@葉山
今年こそマゴチを釣りたいのです
初めてマゴチという魚を釣ろうと思ったのが2003年の夏。あの暑い一日から幾千もの日が流れたのだが、ご存じのとおり未だマゴチゼロ記録を更新中。もう何度となくチャレンジしているのにゼロだ。これはこれですごい記録だと思う。交通事故死亡者ゼロの島みたいな。
最近ではマゴチを釣ることが私にとっての死亡フラグみたいな扱いになっているが、それでもやっぱりマゴチは釣りたい。釣らないことには死んでも死にきれないじゃないですか。ということで、今回は友人のプレジャーボートで葉山沖に潜むマゴチを攻めることにしてみた。
日の出とともに出発するため、マリーナに朝の四時集合。ということは埼玉からだと出発が朝二時。二時というのは朝なのだろうか。普段だったら寝酒をもう一杯飲もうか飲むまいか迷っている頃である。
前日は千葉某所で芋を掘ったり焼肉を食べたりしていたので、天気予報をあまりチェックしていなかったのだが、出発前に見てみたら終日雨の予報になっていた。しかも風が5メートルくらいという、事前に分かっていたら絶対に中止するレベルの予報である。でも誰からも中止の連絡がこなかったので、とりあえず向かうだけ向かってみるとする。
まあ天気予報はあくまで予報だしね。いってみたら「暗黙の了解で中止」になっていて、来たのが自分だけだったら嫌だなあ。
で、現地に向かう高速道路の時点で、車のワイパーを高速にしない(高速道路だけに)と運転できないほどのはっきりとした雨が降ってきやがった。
ちゃんと待ち合わせ場所に現れたボートのオーナーに「普通に雨だね!」といわれる。はい、そうですね。
でもまあ風は今のところそんなには吹いていないから、雨さえ我慢さえすればどうにかなるかなということで、とりあえず船を出すことにした。みんな本心としては、誰かが出船前にストップをかけてくれることを祈っているような気もするが。
ベトナム土産でもらった帽子に防水スプレーをたっぷりとかけてかぶってみました。本当は日除けのための帽子なのに。 |
夜が明けているんだか明けていないんだかよくわからないほどの雨降り。 |
今日はなんだか問題が多い一日で、まずはご覧のとおり天気が悪い。そして餌担当の人がキスを釣るためのジャリメを持ってくるのを忘れた。さらに三か月ぶりにエンジンをかける船の調子がいまいち。ついでにもう一人のメンバーは雨に濡れたためか早くもお腹を壊してコンビニのトイレに行ってしまった。私は私でデジカメを入れたライフジャケットのチャックが閉めた状態でぶっこわれ、チャックの横をハサミで切るはめになっている。
キュルルルル…、キュルルルル…、ブルン、ブルブル、プスン。 |
「…ちょっとコンビニまでいってくる」 |
チャックをハサミできるという不本意さを君に捧げたい。新しいライフジャケットを買わないとだめだな。 |
とりあえず海に出てみる
数々の問題を気合いと慣れ合いで乗り越えて、船が向かったのはすぐ近くのイワシ生け簀が設置されているポイント。もちろん周りに船はなく、完全な貸切状態である。貸し切りというか、閉店時間に間違ってきちゃったうっかりさんみたいな感じだけど。
あの生け簀の周りに、マゴチが住み着いているはず。 |
沖はやっぱり波風が強く、パラシュートアンカーでの流し釣りは不可能なので、アンカーを入れての釣り。なんでこんなコンディションなのに無理をして船を出したのかというと、船長さんにいい餌を仕入れてもらったからだったりする。
じゃーん。生きたクルマエビ。 |
これはボートの持ち主である船長さんが家の近所の高級スーパーで買ったという一匹198円もするクルマエビ。ブルジョアな餌である。カッコよく言うとサイマキっていうやつですか。
去年こいつを餌にしてヨネさんという人が目の前で二匹のマゴチをあっさり釣っていたので、きっとここ葉山でもあっさり釣れてしまうはず。あきれたあのこはあっさりちゃん。ってわかるかな。まあその時も私は同じ餌、同じ仕掛けで釣れなかった訳ですが。
こんないいエサ、このまま持って帰るわけにはいかないでしょう。まあ持って帰ってエビフライでも天ぷらでもいいっちゃいいんだけれど、それは最悪の場合だ。私が食べたいのはあくまでマゴチの洗いなのである。ま、本当の最悪は餌だけとられてエビすらないっていう状態なんだけどね。
竿受けをつけるのにかまぼこ板が便利です。 |
無理なものは無理
でもやっぱり沖合はやっぱり雨風がひどくて、竿を出す前にすぐ撤退。防波堤内の水深3メートルくらいのところでとりあえず天気の回復を待ちながら竿を出すことにした。
すでに手がふやけております。 |
クルマエビを針につけるのは久しぶりなのだが、このつけ方一つで餌の活きが全く違う。そこはほら、マゴチに選ばれた男なので、一発で見事に針先が経絡秘孔のひとつをついて、あっという間に安楽死さ。
でもまあこんな天気だしこれでもいいやと三メートル下に沈めてみると、なんとあっさりアタリがきた。
しかしもぞもぞいうばかりで本アタリがこない。これはイカの仕業かなと思って、動きがなくたったところで巻きあげてみたら、案の定頭の一部だけがかろうじて残っている状態だった。
ゴアテックスのカッパだって、濡れるときは濡れるのです。 |
ということは、これはエギチャンス!と思ってエギを投げるも反応なし。
続けて投入したエビ餌も反応なし。
雨粒はカッパ越しでも肌に痛いほどの大粒。
雨粒が痛いだなんて感じるのは久しぶりだなあ。
ということで、限界を迎える前にさっさと撤収。
海での鉄則は安全第一なのです。
じゃあ出船するなっていう話ですが。
この時点でまだ午前六時過ぎだよ。
イエローズ。そういえばイエローズっていうCD-ROMがありましたね。 |
でもまあ、ヨネさんがいなくてもクルマエビを餌にしたマゴチ釣りが可能ということがわかったのは収穫だった。どっちにしろ自分の手柄は一切ないけれど。こうなればもう釣れたも同然。次に出船するときには、我々はエビの数だけマゴチを釣ることになるだろう。
本日の収穫:一匹しか減っていないクルマエビ。 |
ということで、本日の夕飯はエビフライでした。こんなうまいエビ、マゴチになんか食わせなくってよかった!
頭までバリバリいけるぜ。 |